2007/04/25

クローズアップ現代:普及するかバイオ燃料

昨年から穀物市場で異様な値上がりを見せる菜種とトウモロコシ、その背景には何があるのだろう。

バイオ燃料、
いまだ日本では聞き慣れない言葉ではあるが、欧米では二酸化炭素削減につながるガソリンに代わる代替燃料として急速に普及してきている。
その普及の背景にはガソリン価格の高騰に対する政治的なもくろみも見え隠れする。

EUではディーゼル車の販売が全体の約5割に達する程にディーゼル車が普及している。
EUではディーゼル車の燃料の10%を菜種などを原料とするバイオディーゼルにとの目標を掲げている。
アメリカではバイオエタノールの使用量を2014年までに現在の約2倍にするという包括エネルギー法案が成立し、共に原料価格が急騰した。

この価格高騰は思わぬところに影響を及ぼしている。
供給が追いつかなくなり、食用業者との原料の価格競争に至っている。その影響は日本も免れえない。
菜種はてんぷらなどに使われる食用油の高騰を招き、原料価格の高騰は商品へと添加される。
トウモロコシにいたってはこの1年余りの間に2倍の価格に高騰している。
トウモロコシの高騰は酪農家など畜産農家を直撃することになった。
菜種は99%が輸入、トウモロコシは90%がアメリカからの輸入である。

だが価格高騰にはもう一つの背景がある。
インド、中国などの発展による需要高、これにバイオ燃料、異常気象、による供給不足とヘッジファンドによる高騰にあおられる形となった。

この高騰はどこまで波及だろう。

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